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未完のダイレクトメール

つい2日前には台風で被害が出たと思えば、今朝には地震が。
被害を受けた皆様に、心からお見舞い申し上げます。

 

Puntoでは、本日から堀井一仁による「美術と家族 vol.88」が始まりました。

堀井さんとPuntoの出会いは2014年。

Puntoで企画したサムホール展に応募くださった一人が堀井一仁さんでした。

その時の作品が、忘れもしない今回のDMにも使用したこの作品でした。

実際に見ると写真では分からないような微妙なマチエールがあります。

とてもクオリティの高い作品にも関わらず、

「若い方に譲ってください」と賞を辞退されたことを覚えています。

当時、それを伝えに来てくださったのが堀井さんの長女であられた訳ですが、

その女性の品の良さを未だに鮮明に記憶しています。

時は流れPuntoは移転。

移転後もPuntoを訪ねてくださった彼女との縁が展覧会を実現したキッカケでもありました。

今回の個展にあたり、見せていただいた一枚の写真。

自身の静物画の前で、孫を抱く作家である堀井氏本人の写真。

言葉なくとも昭和の美しさが一見して伝わるそれを見てすぐ、

私は迷いなくパチパチと文字を打ち、堀井さんの抽象画を少し入れ込んだところで手を止めました。

それが、これです。

何とも、つたないですが (-_-;)。

数十年前の、今となっては少し埃のかぶった、陽に焼けた紙の匂いのする

そんな美しい美術雑誌のように作りたかったのですが、

何となく、あまり触りすぎずに未完のまま取っておくのが良いような気がしたのです。

タイトルは通常作家さんにお任せすることがほとんどですが、その時 私が仮につけた

「美術と家族」という名を気に入って頂き、そのまま採用くださいました。

あまりにもあっさりと使っていただいたので、もうちょっと熟考すれば良かったか

とも思いましたが、おそらく時間をかけても これ以上に堀井さんの人生を例えるに

ふさわしい言葉は見つからなかったのではないかと思っています。

(つづく)

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