現在、Puntoでは川来次郎の「巨男(おおおとこ)の話2」が開催されている。

元々、川来さんの作品を観たのは、とある珈琲店に飾られている抽象画とも思える群青の大作であった。

その後 アトリエにも足を運び、大きな作品にじっくり取り組む、そんな印象を持った。

最初に観た作品通り青を基調とした作品が多いが、こうして並べてみると具象であることが分かる。

作品は一見しただけでは分からない。

もちろん第一印象は肝心で、好みを左右したり、遠からず当たっていることは多い。

ただ、時間をかけて観ることで感じ取れる側面や薄く遠ざかっていくものもある。

久しぶりの開廊にあたり、直に作品に対峙すること、作家や鑑賞者を含め現場で人と会い

その場所でしか感じられない時間を共有し、意思を交わすことの意義が大きくなっていくのを実感する。

作品に説明がないと難しいと言われることがある。

そんな時は、大いに作家に疑問をぶつけて欲しい。

ただ、人生と同じようにアートは言葉遊びではなく、謎解きでもないので、

大事なのは本質であり、見方は百人百通りあるのが本来の姿だと思う。

作品は完成とした時から作家の意図を離れて一人立ちし、

必要なタイミングで必要な人や場所の一部となって生き続けていくのではないだろうか。

私自身、自覚を持たなければならないし、成長しなくてはならない。

後半は9日から、午後は作家が在廊予定。

配慮ある皆さんのおかげでスムーズに観てもらっています。

 

延期となった川来次郎、入江清美、内藤智之、椎名 寛の特集はPunto press vol2 に掲載されています。

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