焼き物の原点の「土」と「炎」。阿曽藍人の作品は、まさにその体現だ。

手の込んだ釉薬や焼成方法は使われない。

炎で変化する土の表情、多様な色。その美しさを探し出そうとしている。

メキシコのバロ・ネグロのような、磨き上げた漆黒から、

夕空のようなたなびく茜が現れる、土と炎の絵画。

コントロールするのではなく、温かく見守る。

その彼の愛に、土も炎も応えてくれているのが、彼の作品なのだ。

松崎尭子  インディペンデント・キュレーター(パリ / フランス)

6783a508

「点から線へ」3人目、阿曽藍人の「touch the earth」が始まりました。

52e0903b

その名の通り、地球(地面)に直に触れる行為そのものが作品になったような印象を持つ。

0ea481ef

四角や丸、土は様々な姿をしている。

51340ae2

が、作品を前に 作家の一貫した土への姿勢を知ることとなる。

1be00d9b

そして、私たちは詰め込んだ知識や溢れる情報でなく、

たった一人の生み出した作品を通じて 本当の地球の美しさに気付くのかもしれない。

Exif_JPEG_PICTURE

土にふれ、一日を生きるという繰り返しのなかで、心に浮かぶあいまいなものを見つめ続けるしかない。

うまくいけば、土であり、やきものであり、わたしであるという状態にいける。

阿曽藍人

galeria-punto